今日はオーダースーツの採寸を0から学び、現在ではオーダースーツ屋として事業を手掛けるTailor F.の黄 心(ファン・シン)さんにお話を伺ってきたぞ!
ある日突然「スーツの仕事がしたいんだ!」と思い立って創業した、心さんのエピソードはまるで漫画の話のようでとても面白かったぞ!
By 美好
黄さんよろしくお願いします!
はい!
よろしくお願いします!
先ほどインタビュー前に弊社の社長から聞いたのですが、黄さんは弊社代表の熊野のスーツも過去に作られたことがあるんですよね?
そうですね!
2着ほど納品させていただきました!
喜んでもらえてよかったです!
今日はそんな黄さんに、オーダースーツ屋として創業した時の話から、今後の話まで色々お聞きしていきたいと思います!
よろしくお願いします!
社会人経験は0!?スーツ屋の前は何をしていた?
黄さんは現在27歳ということですが、スーツ屋さんになる前はどんな事をやられていたんですか?
現在3年事業をされているということですが、大学を卒業してそのまま創業されたんですか?
実は社会人経験は無くてですね。
大学時代から4年間アフィリエイトの仕事をしていましたね!
大学2年生からやっていたので、大学卒業後はそのまま個人事業主としてアフィリエイトをしていました!
アフィリエイトですか。
ブログを書いたりですか?
ブログとはちょっと違くて、当時いろんな手法があったんです!
詳しく話すと色々あるのですが、ずーっとパソコンをカチャカチャやっている感じですね。
学生時代から4年間というと、結構長いですよね!?
初めはアフェリエイトでうまくいった感じなんですか!?
結構これが上手くいきましたね~(笑)
コツコツやって行くとそれなりにお金にはなりますね!
そこからどうしてスーツ屋になろうと思ったんですか!?
気になります!
んー、これは色々あるのですが、まずは「誇れる仕事をしよう!」と思ったのが一番ですかね!
人に誇れる仕事をしたいと思った
アフィリエイトやっている時は、お金もそれなりに稼げたのですが、働いている実感が全然なかったんです。
一日2時間作業をして、散歩して夜は飲みに出て行って朝帰ってきて。昼前くらいに起きて2時間作業して。
みたいな。
別に承認欲求が欲しかったわけでもないですし、ひたすら作業した後に見たことも会ったこともない会社からお金が入金される。
お金稼いで今何しているんだろうか?って素で思ってしまったんです。
なるほど。
でも、そこからどうしてスーツだったのですか?
それは単純にかっこいいから(笑)
元々高校卒業した後に、服飾の専門学校に行こうと思っていたんです。
ただ、高校サッカーの顧問の先生に「スーツ屋さんは就職後も出来るけど、サッカーは今しかできないから、大学はサッカーやったら?」って言われて行かなかったんですよね。
それをその時に思い出しまして、「あ、自分が本当にやりたかったのってこれだったな!」って。
確かにスーツをバシー!って着ている人ってかっこいいですよね!
そのかっこよさを追ってスーツ屋を創業したんですね!
思い立ってから実際に始めるまでは1か月もかかっていなくて、早かったと思います。
インスタグラムでスーツ屋をやっているっていう人にDMで教えてください!って沢山送ったんです(笑)
凄い!(笑)
ザ、行動派ですね!
その時、たまたま大阪のスーツ屋さんが名古屋に来ているっていう事で会いに行きましたね!
そこが代理店制度をやっていたので、初めは代理店としてスタートしました。
スーツ屋としての最初の壁 Tailor F.の黄が語るオーダースーツへのこだわり
スーツ屋として創業してから、いろいろ苦労があったと思うのですが、一番最初につまずいた部分って何になるんですか?
やっぱり採寸ですか?
んー、採寸はぶっちゃけ難しくないんですよね。誤解を恐れずに言うなら測るだけなので。
例えばロロピアーナっていう最高級ブランドの生地があるのですが、そのスーツが高い安いじゃなくて、結局はフィッティングなんですよね。
体型だったり、腕の長さだったり、その人のスタイルに合わせて調整をしていかなきゃいけないんですよね!
裾が長い短い、太い細いじゃなくて、全体のバランス。調和やカルチャー的なモノもありますね。
なるほど。
素材が良くてもってことですよね?
僕らは生地屋じゃなくてスーツ屋なんでね。
これって本当にかっこいいスーツなのだろうか?ていうのを代理店の時は結構見てきましたね。
代理店として最初はやっていたのですが、あんまり意味を感じなくなって自分で全部やろうって思いましたね。
なので、代理店は3カ月で辞めて自分で始めましたね!
そういう事ですね。
でも、わりと始めてすぐの段階でそこに視点が行ったのはどうしてですか?
最初の先生って結構長く一緒にいるイメージが強いのですが。
スーツは好きで沢山見ていましたからね~。
とても良い方だったのですが、僕が目指すものは違うなって思って外の世界に行きました。
実際色々な方とお話していくと、すごい人は沢山いましたね!
クラブハウスで辻圭太に想いを語る黄 新しい人との出会い
当時クラブハウスっていうアプリが流行っていまして、音声SNSみたいな位置付けでみんなラジオ感覚でやっていたんですよね。
懐かしいですね!
私も少しだけ使っていた事あります!(笑)
その時に辻圭太さんがたまたま部屋を立てていて、700人くらい視聴者がいたんですよね。
んで、このアプリってホスト側に申請して承認されると会話が出来るっていうものだったので、「えー、有名な人と話が出来る!」って思って今までの話を話したんですよね!
30分くらいぶわーっと(笑)
そんなことできるんですか!
今はブーム終わってしまっていますけどね(笑)
30分くらいぶわーっと話すと、それ終わった後にリスナーから反響が結構あってですね、インスタのDMで結構応援のメッセージとかが来たんです。100件くらい。
その中でちょうど、「同じタイミングで自分もスーツ屋として独立していて熱くなりました!黄さん良かったら工場一緒に使いませんか?」っていう話をもらったんです!
すごい!
そんな話があったんですね!
SNSってすごいなって思いました(笑)
今もその方とは接点があって、月に1回は食事したりしていますね!出会い方って本当に様々です!
やっぱりビジネスっていうのは出会いありきみたいなところはあって、フィッティングの技術もいろんなスーツ屋さんから教えてもらいましたね。
本場のイタリアナポリから帰ってきたスーツ屋さんに話を聞きに行ったり、こういう時迷うのですが、どうしていますか?とか。
面白い話が聞けました!
私ももう少しSNSやってみようと思います(笑)
自然体で勝負しよう 営業のコツはありのままでいること
普段お客様と接するときに意識していることなどありますか?
キザな感じにならない事ですかね~。
始めたばっかりの頃は、「若いし舐められないようにしなきゃ!」とか「張り切って行こう!」とか思っていましたけど、今は素直に行く事ですかね。
不動産とか保険とかみたいに1千万かかってくるものでもないので、そんなに息巻いて行ってもしかたないかなって。
確かにそうですね。
高くても20万とかですもんね?
高いですけど。
そうですね。
大体20万前後くらいですかね。
あとこだわりというか、大事にしているところとしては、スーツ屋として勝負することですかね。
と言いますと?
僕らはスーツのプロなので、スーツの着こなしであったり文化的なモノまで考慮してお客様を育てて行かないといけないんですね。
やっぱりどうしてもお直しって出るもので、これは好みの問題にもなるのですが、自分はこっちの方が良いと思ってもお客様にとって希望しているものでなければそれはダメなんですね。
ただ、そこもフィッティングの時の会話次第で、
「これはこういう意図があってこういう風にしているので、今よりももっとこう見えますよ!なのでこうしていきますね!」
という風にしっかり会話をするんです。
なるほど。
意図までしっかり伝えてあげるんですね。
その着こなしも含めてかっこいいから?
そうですね。
単純に「生地がいいから」「流行りの形がこうだから」これだったら僕じゃなくても良いですし、オーダースーツでなくても良いんです。
なるほど、それが黄さんのこだわりですね。
TaylorF.というのは、黄(ファン)さんのFでそういうこだわりも含めてって意味なんですか?
これは実は違うんですよ。
TaylorF.名前の由来は?
僕の家では一家代々犬を飼っていまして、その犬の名前が「エフ」だったんですね。
僕は在日の4世になるのですが、僕が一緒に暮らしていたのも「エフ4世」買ってる犬の名前は代々エフだったらしいです。
えっ?
みんな同じ名前ですか?
そうなんです。不思議でしょう(笑)
そのエフが僕は大好きだったのですが、ちょうどスーツ屋を始めた時にそのエフが亡くなったんですよね。
それで、TaylorF.と名付けてスタートしましたね!
だから、エフが終わったってことで、ロゴの最後には.がついているんです。
そこにもそんなこだわりがあったんですね!
Tailor F.の今後の展開は? 黄が目指すは古民家店舗の展開
今後の展開とかはあるんですか!?
方向性だったり!
店舗を出したいなって今は思っていますかね!
古民家の店舗とかいいな~って思っていて、畳の部屋でスーツの生地選んでもらうとか粋だな~って。
いいですね!
世界観というか、そういうのもまた出ますよね!
手間があるからこそ良いと思っていて、大きくしていこうと思ったらECサイトとかDX化とかそういう話にもなってくるので、僕はあえてそういう手間は残していきたいんです。
お客様にわざわざ足を運んでもらって、そこで生地を選んでもらって良いものを作ってもらう。
これが良いなって思っていますね!
確かに私も、何かものを買うってなったら、ECサイトで買うことも多いですが、やっぱりある程度良いものならば、しっかりと会話をしたうえで購入したいですね。
オーダースーツの醍醐味なのでね。
その辺も楽しんで貰えたらなって思ってます!
今日はTaylorF.の黄さんをインタビューして来たぞ!
オーダースーツ屋として独立した時の話や、クラブハウス(音声SNS)ので出会いなど、ともて聞いていて面白かったです!
自分もスーツを作りたいんだ!とか、一緒に仕事がしてみたいなって方は、いれば一緒に頑張りましょ!って黄さんは話していたので、ぜひお気軽に連絡してみると良いでしょう!!
企業情報
企業名 | Tailor F. |
代表者 | 黄心 |
ホームページ | https://tailor-f.studio.site/ |
インスタグラム | Tailor F. 黄さん |